【最初に読む記事】ブログ運営者のプロフと理念、墓じまいで100万以上ぼったくられた男の末路...。
上の人気記事はこちら

「親が死んだら仏壇はどうするのですか?」プロが質問に回答します。

仏壇

こんにちは!墓じまいプロアドバイザーの栗原です。最近「親が死んだら仏壇はどうしたらいいですか?」こんな質問を頂きました。あえてこの記事では、亡くなるではなく死ぬという表現を用いて解説していきます。

親が死んだら仏壇はどうする?仏壇の役割りとは

そもそも仏壇は何のために存在しているでしょうか。
今日の社会では仏壇は信仰の核心として、主要な仏像を安置し、「ミニチュア寺院」として先祖を祀る空間として機能します。

近頃は神聖な場所として扱うという意識より、先祖に感謝やコミュニケーションを捧げ、日々の感謝の気持ちを表す場として認識されていますね。

仏壇を介して亡くなった人が常に守ってくれているという感覚は、生きるエネルギーを与え、家族間で仏壇を囲んで座ることで、相互のつながりを感じることができます。

親が死んだら先祖の仏壇はどうする?

家に持ち帰る

親が死んだら、家には仏壇だけが遺されます。そんな中最適なのは家族が仏壇を受け継ぐことです。
ですが伝統的な仏壇はサイズが大きいため、住居のスペースや構造により設置に難しさが生じることもあります。

そんな時コンパクトな仏壇や壁掛け型の仏壇など、今の家居りと合う形の仏壇を選んで設置することが可能です。

先祖の位牌を持ち帰り安置すれば、先祖も喜びます。新しい仏壇を導入し位牌を移したら、古い仏壇の処分が求められます。

処分の際、霊を移す儀式や新しい仏壇に霊を宿す儀式(開眼法要や御霊入れ)が必要となります。これについては、菩提寺に相談するのが最良でしょう。

親が死んだら仏壇は誰が買う・継ぐべきか

かつては親が死んだら仏壇をどうしていたのでしょうか?それは長男が仏壇を継ぐことが一般的でした。しかし法律では、仏壇の継承者が長男でなければならないという規定は存在しません。

仏壇や墓石は「祭祀財産」として相続財産とは区別されます。位牌や神棚、家系図も同様です。
相続の際の決定要因は以下の通りです。

  1. 親の遺言
  2. 地域の慣例
  3. 家庭裁判所の判決

長男、長女、長男の配偶者が必ず仏壇や墓を継ぐわけではありません。親族間で相談し、引き継ぐことができる者が仏壇や墓を継ぐことが一般的です。

親が死んだら仏壇をどうするか話し合った結果、長男が拒否した場合

たまに目にしたり聞いたりする悩みの中で、「長男の嫁になったら仏壇の世話をしろ」と義父母から強く求められる、というケースがあります。

しかし永遠に現状を保つのは難しいですね。率直に言って、親の世代と比べ、社会も生活も多くの面で変化しています。

重要なのは世代が変わったら、その時代に適したやり方を模索し、採用することです。個人的にはそうすべきだと思います。

仏壇に関しては不明点が多いですが、昔の人々の中には「神棚は男性が管理し、仏事は女性の仕事」と考えていた方もいました。

「それが常識だろう」と思っている家庭もありますし、そこから話を始めると争いが起きやすいです。相手にとっては当然の事として受け入れられており、異議を唱えること自体が想定外かもしれません。

それを考慮した上で、慎重に話し合いましょう。

親が死んだ後家に仏壇がない…どうしようと困ってしまう場合

また仏壇が家にないと、親など身近な人が亡くなった際に、位牌を置く場所に困ります。

身内が亡くなり、四十九日までに白木の位牌から本位牌へと変えなくてはならない場合、多くの人はその間に仏壇を手に入れます。

タイミングが合わない、または慎重に選びたい人は、一周忌までに仏壇を購入することが一般的ですね。

実家の空き家問題

親世代においては、仏壇や墓石の引き継ぎは長男の役割と一般的に考えられていました。

しかし就職で故郷を離れる子供たちや、それぞれ別の家庭に嫁いだ姉妹の存在を考慮すると、現代では各家庭が独立して暮らしているケースが増加しています。

そうした状況下で、親が住んでいた実家にある仏壇はどう扱うべきなのか、その継承や管理方法について解説します。

親が死んだら仏壇をどうする…そもそも必須?

お仏壇は、仏様やご先祖様が居住する場所とされています。

二人の親、四人の祖父母、八人の曾祖父母、十六人の高祖父母…。高祖父母まで遡ると、5代前で、その親を含めると合計62人の方々が私たちの命の継承に関わってきたのです。

こうした命をつないでくれた先祖に対する感謝と供養の意を込めて、お仏壇を設ける習慣があります。
お仏壇は、子供たちが自身のルーツや家族の歴史を理解し、さらには生命の尊さを認識する手段としても、重要な存在とされています。またお墓については以下の記事をお読みください。

親が死んだら仏壇を引き継ぎたくない場合

仏壇を引き継ぎたくない場合の注意点

寺院に連絡し、お性根抜きを行ってもらうことをお勧めします。

「お性根抜き」とは、仏壇内に存在するご本尊の霊を移してもらう作業を指します。このプロセスは、寺院に依頼するのが一般的です。

仏壇は、ご本尊(家を守護する仏様)や先祖が居たとされる場所です。性根抜きは、仏壇に留まっている仏様の「性根」(魂に相当するもの)を取り出してもらう作業です。

お性根抜きを行わないまま仏壇をゴミとして出すことは、仏様や先祖を無視する行為とされ、避けるべきです。仏壇処分に関する業者とのスケジュールを決める前に、寺院に処分の意向を伝え、相談することが推奨されます。

親しくしていた親戚にも連絡をする

親しい親戚にも情報を共有しておきましょう。

親戚との良好な関係がある場合は、彼らにもお知らせすると良いでしょう。

仏壇は確かにその世帯の者が管理するべきものではありますが、親戚も訪れてお参りする場所です。
勝手に仏壇を処分してしまうと、問題が発生することも考えられます。

事の経緯を正確に伝え、事前に知らせることで理解を得られると思います。

親が死んだら仏壇はどうするべきか検討している方へ:その他の注意点

見積もりは、複数の業者から取得するのが良いでしょう。
仏壇の内部収納スペースを事前にチェックしておいてください。ここには貴重品や重要な書類が入っていることもあります。
仏壇を自分で解体して処分する場合は、木材と金具を分別し、外観から仏壇と判断できないほどに細かく解体してから、粗大ごみとして出すことを推奨します。

小さな仏壇への交換

代々引き継がれてきた大型の仏壇を、小さなものへと変更することも一つの選択肢です。一部の方々は、仏壇を小型に交換することに対し躊躇や反発を感じるかもしれません。
しかしながら、仏壇を新しくすることは失礼ではありません。お仏壇は仏様にとって「住まい」とされているため、新しく清潔な仏壇に更新する行為は、家を新築することに相当し、これがかえって供養になると考えられます。

親が死んだら仏壇をどう扱う?

過去の観点では「豪華な仏壇を購入し、次の世代へ引き継ぐ」という思考が主流でした。しかし近年では、ライフスタイルの変化に伴い、仏壇を更新するという考え方が増えています。

大規模で豪華な仏壇そのものよりも、手を合わせる行動やその背後にある価値観を大切にし、日常生活の中で心の支えとして仏壇を位置づけたいという風潮が見られます。

確かに遠い霊場へ足を運ぶより、日常の中で近くの仏壇に手を合わせ、敬愛する祖父母に思いを馳せることで、信仰心を持つことができる。そのような仏壇の意義を次世代にも伝えていくことが重要だと考えられます。

まとめ

先祖からの大きな仏壇を無理して引き継ぐ必要はないと私は考えます。

「私は次男なので関係ない」と思う方もいるでしょう。しかし自分が今存在し、子供もいるこの奇跡がどのように起こったのかを考えると、子供たちが先祖や家族との命の繋がりを理解し、それを通じて自分の命の価値を学ぶ場として、仏壇は必要ではないでしょうか。

コメント

タイトルとURLをコピーしました