【最初に読む記事】ブログ運営者のプロフと理念、墓じまいで100万以上ぼったくられた男の末路...。
上の人気記事はこちら

火葬後の骨がいらない場合はどうすれいいですか?プロが回答します。

墓じまいの基本

こんにちは!墓じまいプロアドバイザーの栗原です。今日のテーマは「収骨」に関する話です。今回の記事では、「火葬後の骨 いらない」と検索する方も多いので、あえてその表現で記事を書いていきます。

火葬後の骨はいらない場合どうすればいい?

さて基本的に日本では死者の体は火葬されることが一般的ですね。その結果、火葬後に「焼骨」が遺されます。

これらの焼骨を、喉仏の部分などを参考にしながら、骨壺に納める行為を「収骨」や「骨上げ」と呼び、長らくこれが一般的な作法とされています。

そして東日本と西日本では「収骨」のスタイルが少々異なります。具体的には、「全収骨」と「部分収骨」が存在し、地域により焼骨をすべて骨壺に納めるか、主要な骨部分だけを骨壺に納めるかが違います。それぞれ見ていきましょう。

全収骨とは

東日本では「全収骨」が主流ですが、西日本では「部分収骨」がよく行われています。私が居を構える名古屋では、「部分収骨」が主流ですね。

「全収骨」を行う場合、遺された焼骨をすべて骨壺に納め、遺族が墓地や納骨堂に納めることが多いです。また最近では自然に還す「散骨」も選択されることがあります。ただし、焼骨の最終的な行先は、基本的に遺族が決めることとなります。

部分収骨とは

一方で「部分収骨」が行われる地域では、最初から一部の焼骨は火葬場(斎場)で処理されることが想定されているため、遺族に渡されるのは一部の焼骨だけです。

では遺族に渡されない残りの焼骨はどうなるのでしょう?これは、各自治体が最終的な埋葬地での供養を担当します。

ですが遺族が、「火葬後の骨はいらない」という選択をしても良いのでしょうか?これについては各地域の法令によります。ですから地域によっては、収骨を必須とする場所もあれば、収骨せずに他の方法を選べる場所もあります。

部分収骨が主流の西日本では、収骨をせずに、火葬場(斎場)で焼骨をすべて処理してもらう選択が容易です。

私たちが死後の事務を引き受ける際、特に重視するのは、

「葬儀のスタイル」
「遺骨の最終的な行先」
「それにかかる費用」

この3つです。

これらが不明確なままでは、後に遺族が現れた際に問題が起こる可能性があるため、私たちもクライアントの意向をしっかりと確認し、それに基づいて契約を進めます。遺骨の処理に関しても、

「自分で墓を建てておく」
「家族の墓に納める」
「納骨堂に入れる」
「散骨する」

と、人によってニーズは様々です。

実際、今回ご相談してきて頂いた方は、
「収骨をせずに」という選択をされました。

墓や納骨堂、散骨といった供養の方法が多様化していますが、必ずしも遺骨を特定の場所に納めなければならないわけではありません。

信仰を持たない方
長期間にわたり供養することに疑問を感じる方
遺骨の管理が負担と感じる方
経済的理由で墓などを用意できない方

このような方々もいます。そうした方々の中には、「火葬後の骨はいらないから収骨もしない」という選択をする方も増えています。

実際、私がサポートした方は、遺骨を持ち帰る親族もおらず、先祖代々の墓もなく、新たに墓を購入する予定もありませんでした。

火葬後の骨はいらないときの流れ

では「火葬後の骨はいらないから収骨もしない…というのはどのような流れになるのでしょうか。まず利用する火葬場(斎場)が「収骨なし」に対応しているか確認します。これは役場の関連部署に問い合わせることで簡単に確認できます。

次に「収骨なし」の際の費用です。「収骨なし」を受け入れる火葬場でも、費用が発生する場合と無料の場合がありますので、事前に確認しておくと安心です。

具体的な手続きについては自治体によりますが、例えば名古屋の八事斎場では、「収骨しない」と葬儀業者に伝えておけば、葬儀業者が手続きを代行してくれます。

また焼骨の確認後、収骨せずに火葬場に任せるという流れも可能です。

よって「火葬後の骨はいらないから収骨なし」を選択しても、火葬後に焼骨を確認することは可能です。したがって、「収骨なし」を選んだ場合でも、火葬が終わった後に焼骨を確認し、それから骨はいらないので火葬場に任せるという流れも取りうるのです。

火葬後の骨はいらないと選択する人も増加傾向にある。

また私が「収骨なし」を選択する方が増えているかどうか、斎場の担当者に尋ねたところ、「増加している」との回答でした。

月に何件くらい「収骨なし」の依頼があるのか尋ねたところ、「二桁未満」とのこと。火葬件数に対しては少ないですが、担当者の感じでは増加傾向にあるようです。

「ゼロ葬」という言葉が広がる中、死後の事務を手配する方以外でも、「収骨なし」を選ぶ方が増える可能性もあります。

「焼き切り」という遺骨をいらない人が取る選択肢もあるの?

家族が亡くなった場合の一般的な火葬では、骨を拾う儀式や納骨と呼ばれる火葬のあとの儀式が続くことを想定して、適度に骨を残す必要があります。

しかし納骨の費用やその他いろいろな理由から、遺骨を納骨せずにその場で処分したいと考える方がいます。その場合は、火力を高めて遺灰になるまで焼く方法が採用されます。これを「焼き切り」と呼びます。

焼き切り未対応の理由

現在の日本では、ほとんどの火葬場で骨を残す程度の火力までしか上げることはできないようになっているため、現状焼き切りは難しいといえるでしょう。

焼き切りができない理由として挙げられるのが、火葬の本来の意味に基づいている点です。まず火葬は仏教的な観点から用いられている方法にあたります。火葬の完了後、骨を丁寧に拾うという儀式を踏むことで、故人が安心して三途の川を渡っていけるという意味を持ちます。宗教的な儀式であり、そのあとに控える葬儀、納骨に続いていくために、日本の火葬場においてはあえて焼き切りができる火力まで上げることが難しくなるように調整されています。また焼き切りはあくまでも近年から注目されはじめた方法です。そのため古くからの火葬の方法や考え方は焼き切りに対応することを前提としていません。このように日本の火葬場の設備は、宗教的な理由から焼き切りに適さない温度調整しかできないようになっています。

とはいえ、絶対に高温にできないというわけでもないようです。ただし高温すぎる温度での火葬が連続した場合、設備が耐え切れず短期間で消耗してしまうため、断られることが多いというのが現状です。

遺骨・遺灰処分の選択肢:納骨が不可能なケース

次に納骨が実行できない状況において、遺骨や遺灰の処理をどのように行うか、ここでいくつかの方法を探ります。

納骨は仏教の伝統や文化の観点から必要とされる儀式のように感じられがちですが、現代の社会構造の変化、例えば少子高齢化や核家族化の進行等により、納骨が困難と判断されるケースも増えています。

そうした状況では、遺族は遺骨・遺灰の処分方法を自由に選ぶことが可能です。

粉骨代行サービスへの依頼

関西圏の一部の火葬場を除いて、「焼き切り」が可能な場所は限られています。遺灰をより微細な状態にするため、全国に存在する粉骨代行サービスに依頼するのが一つの方法です。

このサービスを提供している業者は、遺骨を微細かつコンパクトな状態に処理してくれます。

個々の遺骨の体積や質は個人差がありますが、粉骨後は容器への収納が容易になります。墓地や家族の遺骨の整理、処分を検討している方々にとって適していると言えます。

遺骨の整理やより小さくまとめたいと考える方は少なくありません。

このため寺院の住職や葬儀会社に相談を持ちかけることで、適切なアドバイスを受けることができます。

焼き切りができない地域の住民や、遺骨の保管に困っている方はぜひ1度お気軽に私にご相談ください。(*^^*)

火葬後の遺骨はいらないと思って後から後悔した人のお話

しかし私の個人的な見解として、一時的な感情で火葬後の遺骨はいらないと判断するのは、やめた方がいいと思っています。

今からその理由に関連する実例をお話しますね。

火葬後に遺骨を持ち帰りたくないと感じ、しかしその後でその決断を後悔した方の実話をご紹介します。

この話は、多感な心情のまま母を亡くした若き日の佐藤さん(仮名)に始まります。佐藤さんは、母の死後、様々な感情に襲われながらも、持ち帰る遺骨に困惑を感じていました。佐藤さん自身は無宗教で、伝統的な墓参りや遺骨の保管に違和感を覚えていたのです。

「遺骨はただの物体、母の思い出は心の中にある」と考えた彼は、火葬後の遺骨を持ち帰らず、施設での処分を選びました。しかし、月日が流れ、佐藤さん自身が親としての立場を経験するにつれ、その選択を後悔するようになりました。

母の死から数年後、佐藤さんの子どもが「おばあちゃんの写真を見せて」と頼んできました。子どもの無邪気な瞳に、佐藤さんは母の面影を見て、胸が締め付けられる思いをしました。この時、彼は母の遺骨が自宅にないことを痛切に感じました。

佐藤さんは、母の遺骨を持ち帰らなかったことで、子どもや家族と共に祈りを捧げることができず、母との繋がりを感じる機会を失ったと悟りました。遺骨は「ただの物体」ではなく、亡き母と家族を繋げる大切な「シンボル」であったのです。

この経験から、佐藤さんは遺骨の処分を選択する方々に向け、よく考え、感じ、そして家族と共有することの大切さを伝えています。遺骨の処分や持ち帰りについての選択は、個々の価値観や感情に大きく左右されます。しかし、佐藤さんの話は、その選択をする際に、少しでも多くの視点で考える手助けとなるかもしれません。

遺骨の有無が、亡き人との繋がりや思い出の深さを測るものではありませんが、持ち帰るか持ち帰らないかの選択は、未来の自分や家族との関係に影響を与える可能性があります。だからこそ、冷静かつ深く考慮し、適切な選択をすることが重要です。

まとめ

火葬後の遺骨がいらないと思っても、その場で決めたりせずに慎重に判断するようにすると良いです。また後から処分方法も色々あるので、大切な人なのであれば個人的には1度貰うというのがおすすめの選択肢です。

コメント

タイトルとURLをコピーしました